2013年1月2日水曜日

感覚のずれ

 明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。今年も新春明けた早々初詣に行って参りました。夜は寒いですよね。身も引き締まる思いです。
 カリフォルニアで甘やかされてしまった私、実は日本に帰って来てから寒くて、寒くて。セントラルヒーティングって知ってます?家中すべてが暖かいんです。これに慣れてしまうと、日本の一部屋ずつ暖めるやり方が本当に辛くなってしまうんです。どんなに居間が暖かくても、廊下とかトイレって寒いじゃないですか。特に木造は家の中で吐く息が白かったりするじゃないですか。もう耐えられないです。灯油ストーブの灯油の交換?とんでもないです。根性なんてまるっきり無しです。どうして日本人はこんなに耐えられるのか分からないというか、どうして耐えるのか意味が分からないです。資源がないからか。
 いずれにせよ感覚というか、感じ方は人それぞれじゃないですか。他の人からは他の人がどう感じているかは想像するしかない。外が寒いと、自分が寒いから他の人も寒いのではないかと想像するだけで、他の人が本当に寒いかどうかは感じられない。自閉症の人って、ある種の感覚(視覚、聴覚、触覚など)が非常に鋭かったり、あるいは非常に鈍かったり、バランスが崩れている人が多いんです。そうすると他の人から気持ちが想像しにくいんです。よくある例としては、あまり痛みを感じない子供がいます。例えば転んでがーんと頭を打っても平気な顔してそのまま遊び続けたり(だから親も知らない青あざとかが多い)、寒い冬でも雨の中でも放っておいたらそのまま平気で薄着で外にいたり、というのは良く見かけます。これは感覚が鈍い方ですね。逆に鋭い方では、偏食というか、少ない種類の同じような物だけしか食べられないとか、食感や味に異常に敏感で色々な物が受け付けられないなどという人もいます。洋服でも肌触りにとても敏感で色々な物が着られないという人もいます。うるさい音には耳を塞ぐ子供もいます。これは自閉症だから必ずというわけではないんですが、そういう人が多いのです。しかも人それぞれなので、こういうのがあれば自閉症と言うわけでもない。
 感じ方が違うということ自体は基本的に問題ではないのですが、他の人の理解が得られないという意味で二次的に問題になってきます。自閉症をあまり知らない人からすれば「どうしてこんな小さな事が、こんなに嫌なのか」理解に苦しみます。理解できなければわがままと勘違いして、無理強いをさせてしまうこともあるでしょう。例えば、肌触りがとても敏感な人に嫌な服を無理に着せてしまったり。偏食の子供に無理に食べさせようとしたり。本当に嫌だったとしたら、無理強いが原因となって一生心に残る悪い思い出を作ってしまうかもしれません。ある程度周囲からの理解が必要なのです。ではそのまま放っておけば良いのでしょうか?子供というのは可塑性に富むものです。可塑性とは、一度変わったらそのまま変わったままになると言う事です。紹介されたような感覚が他の人の感じ方に近づけば、人生もっと楽になりますよね。鈍感な場合は怪我が多いとか、体を冷やしてしまうとか、親が気をつけてあげればなんとかなる場合が多いので、問題になる場合が少ないです。しかし敏感すぎる際は、偏食が続けば栄養不足になってしまい、音のうるさい場所にいけないとか行動範囲を狭めたり、将来の学校生活でも問題になってきます。できれば変えていきたい。
 ちなみに蛍光灯に見とれてしまう子供って多いんです。前に働いていた学校ではそのためにわざわざ蛍光灯の光が直接子供の目に入らないように間接照明にしている所もありました。蛍光灯のチカチカが気になって(ある種の刺激に敏感すぎて)勉強に集中出来なかったりするからです。
 私が療育を行う際は、敏感な人に対して徐々に敏感さを減らすように、嫌いな刺激に徐々に慣らす訓練をします。前にも言ったかとおもいますが(こだわりの所だったかな)「チクチクいじめるように」と紹介します。例えば嫌いな食べ物があれば、見るのも嫌ですよね。嫌がらせが目的ではないんですが、食べなくてもいいからおテーブルの上に嫌いな物をのせちゃうんです。別に気にならなくなるまで続けます。そして、徐々に本人との距離を近づけていくんです。来週はお皿の上にのってるかもしれません。次の週は好きな物の隣にあるかもしれません。隣の子供に食べさせて見本を見せるかもしれません。食べられたら、口に近づけたら本当に喜んで褒めてやるんです。慣れるまで続けなければいけません。かなり時間がかかる方法ですが、効果はあります。あまり急に嫌な物を近づけると逆に本当に嫌になってしまう可能性もあるので、子供の反応を見つつ、行けそうだったらちょっと余分に押し、ダメそうだったらちょっと引くという感じですかね。この反応を見ながらやり方を微妙に変えるというところが専門家の「うまさ」につながる訳です。下手な人は子供の反応をよく観察でして対応を変えていないので、無理強いして余計に嫌にしてしまったり時間がかかりすぎてしまったり。即効性はなく結構難しいのが難点ですが、自閉症でなくても効果はあるので嫌いな物のある人は試してみても良いかもしれません。
  今年も自閉症の色々な話題に対して意見し議論していきますので、よろしくお願いします。

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