2018年9月5日水曜日

第36回行動分析学会

 昨日は非常に大変な台風が本州を縦断し、大きな被害が出ました。ただし、今回は昼間に台風が縦断したことと、予測できない自然災害が続いたせいか、「何十年に一度の大きな台風が縦断する」と言う大きな報道も流れ、比較的対策が早かったと思います。大型デパートやテーマパークは迅速に休業の予定を出し、交通機関も早い段階からストップする可能性を示し、警報も比較的暴風などが酷くならない早い段階から出たために学校の休校も早い段階で決定したと思います。その分、台風と分かっていながら出勤し(遊びに出て、学校に出て)て事故に巻き込まれたり、帰宅難民になったりといった無駄な事故は防げたと思います。たまには私もポジティブな発言をするんですよ。でも、これは非常に大切なことではないでしょうか?もう今までの想定では対処できない事態が何度も起きているのですから、早めに対処して事故を防いだ方が良いに決まっています。
 こういった社会全体の行動を変えることが本当は必要ですが、難しいことの現実です。例えば、まずは社会全体の雰囲気として「早めの行動をしなければ」との理解が必要ですし、社会の意見に合わせて、行政、企業、学校などの団体もトップから「早く対処しなさい」と言う指令系統をしっかりと働かせる必要があります。
 今回行動分析学会に参加してきましたが、私も学会の一員として、ABAの専門家として、社会全体のシステムを変えるために動くという部分に、まだまだ学会員として頑張らねばならない努力の余地があると痛感しました。例えば、今回面白かったの発表の一つ(実は参加できなかったのですが)は、「応用行動分析に基づく早期療育の公費化の可能性」と言うシンポジウムがありました。自閉スペクトラム症への早期療育は、随分前からABAが効果があると言うことが分かってきており、アメリカでは健康保険などの費用が使われるなど、一般にABAが広く知られるようになっています。私自身もすでに日本に帰ってきて5年になり、実際上児童発達支援という公費の枠組みを使ってサービスを提供しています。しかし、あくまで福祉の法律であり、ABAのサービスを提供しやすい法制度ではないものです。しかしこういった法律の改善などは、社会全体の理解が必要になります。アメリカの真似とまではいかなくても、そのシステムがABAのサービスを提供しやすくなるように、まだまだ改善の余地のある分野です。保護者の声、学会の声を、今回の発表のような形で社会に打ち出していくことも、社会全体への啓蒙の一環として、どんどん行っていくことが必要だと思いました。
 ただ、行動分析学も心理学の一部であることもわかるように、全体としてはまとまるのが苦手なタイプの人たちが集まっているとは思います(お気づきでしょうが私も含めて)。「PBS/ACTの行き着く先は「行動分析学との決別」か?」という発表もありました。アメリカのようにABA自体が非常に大きくなっているところでは、PBSやACTなど、ABAの一部でありながらも特殊なグループがまとまってABAよりも社会では知られるようになったりすることもあるのです。日本ではまだ分裂を心配する程の大きな動きになっていないようですが、これから学会員全体として分裂ではなく協力しなければならない場面が多くあるでしょう。例えば、現在は日本ではBCBAのような行動分析の認定・資格がありません。社会から「専門家」として法制度の中に組み込まれるには、誰を専門家と呼ぶのかを決めるのは必須事項です。私のように海外でBCBAの認定を取って来られる人は、日本では本当に一握りしかいないです。どのように今後行動分析を広め、必要とする消費者にサービスを届けられるのか?そしてそのために、どのようにして行動分析の専門家の育成を進めて行くのか?どこまで教育されれば「専門家」として認められるのか?学会としての意見の一致が必要になってきます。

2018年8月20日月曜日

自閉スペクトラム症と運動

 ここのところ台風の影響でやっと暑さが一段落しましたが、名古屋の暑さは今年は酷かったです。連日38度前後の高気温が続き、朝でも5分も外を歩けば汗だくでぐったりしてしまいます。この頃運動をしていないので、できるだけ階段を使ったり、歩けるところは歩いたりするように気をつけていたのですが、今年の夏はちょっとした階段ですら冷房のない場所では危険に思えてきて、ほんの少しだけの運動ですら避けるようになってしまいました。いつもダッシュで走って間に合う電車も、もう走れません。
 代わりと言っては何ですが、いつも涼しい教室の中ではなるべく運動するようにしています。「竹島運動部」と呼んでいますが、積極的に子どものダンスや体操に参加し、かつオンブやおウマさんごっこ、持ち上げてクルクル回すなど、生徒から要求された時になるべく断らずにやることです。自閉系の生徒は自分では中々アプローチできない場合が多いので、こちらから積極的に押し売りに行きます。ただし、生徒がもっとやって欲しい時は要求することの練習に変わって行きます。全般にうちの教室ではスタッフも生徒も、かなりの運動量があります。教室のスタッフの中では基本私が年長で、先輩である私が積極的に体を動かしている訳ですから、私よりも若い職員には子どもを持ち上げて走り回ることへの無言のプレッシャーがあり、ややブラック企業と化しています。
 ちなみに、疲れてくると逆に一生懸命やってしまう時ってありません?竹島運動部も疲れてる時に限ってエスカレートすることがあり、気づいたら生徒を肩車して反復横跳びしていたりして、これは幾ら何でもやりすぎかなあと反省しています。
 自閉スペクトラム症の生徒は、上手に模倣ができない生徒さんや、体が上手く動かせない生徒さんが多い上に、発達障がい全般に練習が苦手でくじけやすい生徒さんが多いため、基本運動が苦手な場合が多いです。ダンス、野球、バドミントンなどのようなスポーツも難しいですし、そもそもジャンプや物を投げることなど、特に苦手な動作が多い場合も良くあります。しかし苦手は苦手でやりたがらないのですが、一度やってみると(ハマると)、運動自体は基本生徒に良い影響があります。
 面白いのが、ぴょんぴょんジャンプさせたり、教室をおんぶして回ったり、質問に正解したら、ただ教室をダッシュで一周するだけとか、「なんでそれが面白いの?」と言うことを何百回でも続けたいタイプの生徒が多いです。定型発達をしている生徒でも、子どもは基本的に単純な運動が好きですよね。こう言った運動をセラピーの最初の部分で徹底的にやってから他の訓練をして行くと、他の訓練にも良い影響が出る場合が多いのです。これは私の経験から来るお話なので、科学的根拠はありません。
 縄跳びや、ドッジボールなど、日本特有の季節的な運動も多いですよね。そう言ったものも生徒の学校適応に大きく影響を与えますから、できるだけ積極的に教えます。どれも簡単なリズムに合わせたり、ルールややり方を少し簡単にしてスモールステップにすることで、生徒が好きな遊びに徐々に変わって来る場合が多いです。野球や相撲も教えたことはあります。すごく楽しいです。
 アメリカでは大体作業療法士さんとチームになる場合が多いので、どう言った動きが一人一人の生徒にとって必要な訓練なのか具体的にアドバイスをいただけることが多いので嬉しいのですが、日本では専門家が治療でチームを組むところまでなかなか行けないですね。障がいがあれば、専門家のチームが色々と発達に貢献できるようなシステムが必要ですね。

2018年8月7日火曜日

学習障がい LD、ADHD、高機能自閉スペクトラム ASD

 今日発達障がいの(又はその疑いのある)小学生低学年向けの教室を始めました。対象とする発達障がいを具体的に言うと、学習障がい(LD)、ADHD、高機能自閉スペクトラム症(ASD)です。学習障がいが本格的に顕著に問題として現れるのは主に高学年なのですが、学校での問題が顕著に現れる頃には、実は成績の低さだけでなく「自尊心の低さ」や「学習そのものへのやる気の欠如」と言うような二次障害を生んでしまっている場合が多いのです。「ウチの子は勉強ができなくて」という悩みを放っておくと、気づいた頃には問題行動が増えていたり、「どうせ私なんて(俺なんて)」と取り組みが悪かったり、学校で孤立していたり、不登校であったり、問題がさらに大きく膨らんでしまっていることもあるのです。
 多くの学習塾では、勉強を教えてくれます。勉強ができない生徒への対処法としては、単刀直入です。しかし、「勉強ができない(成績が悪い)」と言うのは結果論であって、その背景には、学校場面で学習することへの「学習への基礎力」とでも言いましょうか?そこが欠けていることが多いのです。学校で何も学ばずに帰ってきて塾でやり直しをしているのですから、学校で勉強してさらに塾でも勉強している生徒に比べると、結局は徐々に追いつかなくなるのが当然の結果かもしれません。学校の代わりに勉強を教えてくれる場所ではなく、学校教育の中で学習できる生徒に育てていくことが長い目で見ると必要なのです。
 生徒が挫けるのは、意外に細かい部分です。例えば「板書するスピードが遅い」「表の中のどこに書き込むのかわからなくなってしまう」「先生の話がわからなくなったら、すぐに諦めてその後は聞いていない」「表現が変わると同じ問題でもわからなくなってしまう」「次の活動の準備ができない」「必要な物のチェックができない」、「他に生徒の発言に気が取られてしまう」などで、1つ1つは早いうちから徐々に訓練していけば、修正可能なことも多い細かなことなのです。しかし、何もしないでいると、その1つ1つの「できない」にぶつかる度に学習が滞ります。学校の授業が「わからない」のは、こういった些細な「できない」の積み重ねから起こってしまうのです。高学年になって問題が決定的に顕著になる頃には、「できない」の積み重ねが4年も5年もあるのですから、それは「俺なんて・・・」となってしまうのも理解できます。国語や算数の勉強を教えても、「学習への基礎力」を身につけていかない限り、問題は解決しないのです。そして、それは出来るだけ早い段階で始めるべきなのです。

2018年8月1日水曜日

自閉スペクトラム症とグルテン・フリー(GFCFダイエット)

 暑過ぎますね。5分外を歩いただけで汗だくです。暑いときは冷たい物も美味しいのですが、逆に熱いものも良いです。名古屋人的には「味噌煮込みうどん」とかですかね。先日テレビで赤味噌というか八丁味噌というか、普通に味噌として使うのではなく、調味料の1つとして隠し味で使うと良いと特集されていました。何となく思い立って赤味噌を使った「グルテン・フリーのマカロニ・チーズ」に挑戦しました。
 「マカロニ・チーズ(Maccarroni & Cheese)」(「チーズ・マカロニとも言う?」)は、要はチーズ味のパスタです。アメリカではソールフードと言うか、お母さんの味というか、小さい頃からアメリカ人がよく食べて育っている物です。ボックスでスーパーで買えるものは、箱入りのマカロニにチーズの粉がついて、それこそ100円ぐらいです。日本で言うインスタント・ラーメン的な存在。スナック菓子のチーズ味な感じで「食べ出したら止まらない」タイプ。家庭で手作りのは、ホワイトソースを手作りしてチーズをたっぷり入れて、パン粉と粉チーズをのせてグラタンみたいにオーブンで焼きます。それこそチーズにこだわることも出来るので、作り方によってはかなり大人な食べ物に仕上げることもできます。サンフランシスコでは、チーズ・バーと言ってチーズ専門のバーもあるので、そこで食べたマカロニ・チーズは、臭くて高級なチーズをたっぷり使い、チーズから油が染み出して熱々で、脂肪と糖質と塩分のベストマッチ、何か悪いものを内緒でこっそり食べている感じで、非常に美味かった。
 今回はグルテン・フリーで小麦を抜いて、さらにお野菜をたっぷり使ってヘルシーに。アメリカ人レベルの量のチーズを使うと胃もたれするので、たっぷり食べて罪悪感のない感じに仕上げます。ホワイトソースの代わりにまず人参、ナス、キャベツ、玉ねぎなど残り野菜をたっぷり千切りにして(鍋にモリモリぐらいのたくさんの量)、鍋でたっぷり目のオリーブオイルで炒めます。15分くらい時間をかけて炒めて、野菜がちょっと茶色っぽくなって、かなりしんなりして量が4分の1位になったら、ミキサーに入れるか、バー・ミックスでお鍋の中で野菜をドロドロに完全に形をなくします。小麦を使わないので、炒め野菜がホワイトソースの代わりです。そこに赤味噌を大さじ1杯ぐらい入れて、味噌が溶けるまで炒めます。これぐらいまでの赤味噌の量なら仕上がった時「味噌!」と感じられず、隠し味になります。ちなみに赤味噌は熱を加えても風味が落ちないそうです。野菜がすでに茶色であることに加えて、さらに赤味噌で色がつきますが、見た目の色合いは諦めました。そこに豆乳(普通の牛乳でも可)を入れて、煮立ったら、とろけるチーズを加えます。チーズは・・・両手ですくえるぐらいの量です。結構入れますが、これでもアメリカで使う量の半分ぐらいです。茹でておいたグルテン・フリーのパスタを入れて(パッケージによっては少量すぎてしまうので、2パック必要かも)、鍋の中でよく混ぜ合わせたら、キャセロールで入れて上にさらにチーズをのせて焼き上げて出来上がり。ホワイトソースを控えた代わりに、野菜と味噌と豆乳を使っているので、「どこかで食べたことがある」感じの味。そして子どもにも安心。うちの子どもはバクバク食べました。
 小麦を抜く「グルテン・フリー」流行っていますよね。アメリカでも小麦アレルギーや小麦の消化が難しい人が増えて、かなり広まりました。なんなんでしょうね。この小麦や牛乳の消化の難しさやアレルギーって昔はそれ程なかったですよね。このブームの少し前から、アメリカでは自閉症児に小麦タンパク(グルテン)と乳製品のタンパク(カゼイン)を抜くことが、自閉症の症状改善に効果があるのではないかと言われ、発達障がいの療育業界では大きく広まりました。結論から言うと、私は長年この業界にいますが、小麦を抜いたからと言って症状が劇的に改善したケースを見たことがありませんので、特段にお勧めはしていません。ただし、もしかしてタンパクのアレルギーや消化不良が原因で不健康な状態になっていて、そのために集中力が落ちたり、全般にやる気がない状態になっている可能性がもしかしてあるのかも・・・と考え出すと、親としては試してみたいと思われる方も理解できます。
 行動の専門家の意見からすると、ただ流行りに流されるのではなく、やるなら「しっかり」やって欲しいです。できれば相談できるお医者さんがいると良いですよね。アレルギーならアレルギー科、消化不良なら内科や消化器官系、専門医がいればさらに良いですね。小麦タンパクの消化不良がある人の場合だと、何ヶ月か小麦を抜いたその後に小麦を再開すると、オナラがたくさん出て臭かったり、お腹がグルグル行ったり、消化器官系の変調が見られる場合もあると聞きます。小麦を抜いた結果として、どこに注目しなければいけないのか、教えてくれる先輩などもいると良いですね。関連本も色々と出ています。また、小麦や牛乳を抜くのもかなり食生活を制限してしまうので、小さい子どもの発達を考えると栄養士さんへの相談も必要かもしれません。効果を調べるにも、始める前と後でどんな変化があるのか、しっかりとした記録がないと、何が変わったのか客観的に評価することが難しいです。
 ちなみに上記のレシピを見ても分かる通り、グルテン・フリーを普段から行おうとすると、かなり時間や手間がかかります。日本ではまだグルテン・フリーのパンやパスタも種類が少なく、値段も高いです。小麦は安くて手軽に手に入ります。パンはもちろんのこと、コンビニおにぎりの大部分は醤油や味付けなどの添加物に小麦が使われています。その手軽さを諦めて、どこに行くにも自家製オニギリを持って行くのも、大変な重労働です。まあご飯だけでも健康に生きられますが、私は食事が大好きなので、子どもにも色々と食べられるようになって欲しい。こう思って色々と考えると、親にとっては負担がさらに大きくなります。
 負担とその効果を客観的に見ながら、グルテン・フリー、カゼイン・フリーのダイエット(GFCFダイエット)は、うちの子どもにとって必要か?親はいつも究極の選択を迫られますね。

2018年7月6日金曜日

第5回ABAオンライン講座:教えること〜時計を例に

 雨が降り続いています。雨が降ればジメジメするし、晴れれば暑いし、暑いのも寒いのも苦手な私には、ここから先は地獄です。電車の中からコンビニへ、コンビニから涼しいビルの中へ、涼を求めてクーラーのある場所を転々と移動します。こんな中、保育園でも小学校でも、まだクーラーをつけていない所があると聞きました。ちなみに私の住む清須市の小学校はクーラーないんです。ええ?と思いますよね。今は昔と違って35度を超える日も珍しくいないのに、クーラーがないなんて教育を受ける権利を無視しているのに等しいと思います。先生であってもそんなブラック企業、絶対働きたくない。子どもも行かせたくない。今でも昭和な感覚の人たちっているんですね。清須市の議員の皆様、頑張って時代に追いついて欲しい。
 昭和な感じと言えば、最近の学校は「教える」と言うことが難しくなってきている印象もあります。塾や幼児教室・早期教育の過熱によってか、既に学校外で教科書の内容を学んできている子が多く、学校の授業では教科書の内容をあっさりと紹介するだけで、後は家庭でのプリント等の宿題を出しておしまいで、授業では何も教えないなんてことを保護者の方から聞くこともあります。例えば最近小学1年生でも、入学した時点で既に平仮名を知っている子どもがほとんどで、特にカタカナなどは完全にすっ飛ばされて先へ進んでしまうことがあるそうです。教えようよ。ねえ。学校外で学んでいない子が取り残されている事実に気づいていながらも、時代とともに増加した書類準備や、もっと先に進めたい親対応のための宿題の準備やら、本当に教えたい子どもに時間を使えない悪循環。学校の先生が、どうやったら子どもが興味を持ってくれるだろうか?とか、どうやったら分からない子どもに分かるように説明してあげられるのだろうか?と考える、いわゆる「教える楽しさ」を体験できないことも増えてきてしまったのではないでしょうか?
 今回の「物事を(それを知らない人に)教える」と言うことに焦点を当てて見ました。教えるとは、こうやってみる?あれもやってみる?こうだったら楽しくなるかな?と様々な方策を考えることなのです。ABAだろうが、普通教育だろうが基本同じで、ただ型にはまった教え方を繰り返していくこととは完全に違うのです。1つの教え方で上手くいかなければ、もう1つの教え方をする・・・要は子どもが分かるまで、色々と工夫するこの楽しさを今の学校の先生たちに知ってもらいたい。授業の準備をすることの楽しさを先生が常に体験できる学校を増やしたいですね。そのためには、そのルール作りができる政治家を育てなければ。まずは学校に意見をしっかり言うことと、投票からかな。
 www.kojitakeshima.com/ホーム/オンライン講座

2018年6月11日月曜日

第4回オンラインABA講座:絵本の読み聞かせ

 第4回の講座は、絵本の読み聞かせにしました。絵本って楽しいですよね。繰り返し読み聞かせることによって、言葉のリズムを教える良い機会にもなりますし、本を読む楽しみを教えることにも繋がります。他の教材と同様ですが、絵本も読み聞かせ方によって子どもの「食いつき」と言うか、興味の持ち具合も随分変わってきます。上手な先生が読まれると、本当に引き込まれます。私は絵本の読み聞かせの専門家ではないのですが、発達障がいを専門に教える立場として、そしてABAの専門家という立場から、特に絵本に興味のない子どもにどうやって読み聞かせをするのか、今回は読み方例とその説明を紹介させていただきました。
 絵本の読み聞かせは随分と前から一度オンラインで紹介したいとは思っていた題材です。これがなかなか実現できなかったのは、絵本の出版社からの承諾を取っていなかったからです。当然ですが絵本には著作権があり、読み聞かせをするには出版社や著者からの承諾が必要になります。ただ、オンラインで使うとなると、承諾してもらうのは難しいかな?大体からして、それって誰に連絡を取れば良いの?という疑問も含めて、何だか面倒臭くなってきて、その内に「まいっか」と、なかったことにしてしまう悪循環。そのまま時間が経ってしまっていました。
 結論から言うと「著作物使用許可申請書」なる物が世の中にはあるんです。これに書いてファックスで申請できるんだそうです。申請書はオンラインで手に入り、オンラインで出版社のFAX番号を調べ、送る。・・・意外と簡単ですよね。無知って恥ずかしい。今でもファックスって使うんですね、と思いながら、年甲斐もなくちょっと恥ずかしくもドキドキするので、他の人に頼んでしまいました(裏技)。やっぱり断られたらガッカリするので、3社ぐらい送っちゃおう。人生勉強だと思って、やっちゃえ、やっちゃえ。ダメなら、ダメな時ですよね。
 驚きです。出してその日の内に電話がかかってきました。何となく返答はすぐに来ないように勝手に想像していたのですが、3社全て即時に反応をいただいて、しかも「大丈夫だと思います。後でFAXで正式返答します。」と即答されるところもあり、なんて素早い対応なんでしょう。しかも出版社によっては、「期間はどれくらいですか?作者への謝礼はありますか?こういった申請が初めてなので、著者に連絡するのにそれぐらいの情報は確認したくて」など丁寧に色々と質問していただいて、これまたビックリ。しかも、「(竹島の)ウェブサイトを見たんですけれど、今開けなくて・・・」またまたびっくり!そう言う申請は今まであまりなかったのか?それでも柔軟に対応するなんて、ああ、世の中には大人な対応をする人たちもいるんだ・・・。出版社の人をみくびっていた私。また世の中について勉強させていただいた。丁寧な対応をしていただいた出版社の方々、ありがとうございます。
 ちなみに私の教える教室で就学前のお子さんですと、生徒さんの中で絵本が好きになる確率は、ほぼ100%に近いと思います。教室では週2回以上読んだ子(しかもご家庭で保護者も読まれた方)に限れば、「ぼぼ」ではなく100%と言い切れます。私もABAを始めた頃は、絵本を子どもが好きになると言うことを知りませんでした。でも、好きになるんです。教室を見学される方の中にも、「こんなに長い間絵本で座っていられるんですね」と言われることがあります。しかし、紹介されるような読み方で、時間をかけて少しずつ読んで行くことで、変わってくるのです。絵本が好きになると、褒められたからではなく、楽しいから席に座ることができるようになりますから、他のことが教えやすくなりますし、集団での教育が格段にやりやすくなります。ぜひ試して見てください。
http://www.kojitakeshima.com/ホーム/オンライン講座

2018年5月25日金曜日

第3回オンラインABA講座「そんたく」

 アメフトの事件、もの凄い報道されていますよね。私も強い関心を持って見ています。通常スポーツでの反則行為がここまで報道されることはないと思いますが、あのタックルの映像や、その後の大学側の対応の仕方、そして特にあの反則行為を行なった生徒の会見にはショックを受けました。あの生徒の言うことが全て本当だとしたら、生徒があそこまで追い込まれることがあるということ自体が、本当に怖いことですよね。最近はすぐに親の立場になって考えてしまいます。私はどちらかと言うと、反則行為を受けて怪我をした生徒の親の気持ちよりは、反則行為をしてしまった生徒の親の気持ちを想像して(失礼ながら勝手に)しまいます。もちろんスポーツ選手としてはエリートの生徒さんでそれだけ今後の期待も大きかったでしょうに、このような事件になってしまった親の気持ちを考えるといたたまれないです。
 もちろん、反則行為は二度と起こさないように罰される必要があります。ただ、もしあの会見の内容が全て本当だったとしたら、それをあそこまで明らかに会見で世間に発表してしまったこと自体は、敬意を表する価値があると思います。行なってはいけない反則行為を二度と起こさないためには、その経緯をはっきりさせて、どのような理由からあの反則行為に至ったのかの(問題行動の機能、本人にとっての意味合い)分析がなされなければ、そこから学ぶことはありません。もしこのプロセスがしっかりとできていれば、きっとまだ長い将来人生として成功できる糧になるはずです。同じ流れで行けば、大学側も、どのような経緯から生徒が反則行為をするという行動を生み出したのか、それが監督やコーチにとってどのような機能(理由・意味合い)があったのか、全てを明らかにして分析ができれば、今後二度とこのようなことを起こさない、信頼できる教育を成功させることにつながると思います。
 監督も反則した生徒も、「怪我をさせろ」と監督が具体的には言っていないことには意見が一致していますね。それにもかかわらず生徒は「本当に怪我をさせなければ行けない」と思ったと会見で話しています。これは相手の気持ちを察して行動する「忖度(そんたく)」の行動が起こったと言うことでしょう。こう言った行動、どこか政治家と官僚の話でもでも聞きましたね?今回のオンラインABA講座は、「そんたく」と言う行動を取り上げて、分析して見ました。行動には必ず機能(意味合い)があります。それを分析することが重要だと思います。「忖度(そんたく)」の行動を分析