公認心理師試験とユニバーサルデザイン

  先日公認心理師の試験を受けに行ってきました。名古屋駅から近い「ささしまライブ」というちょっとオシャレな感じのところにある、愛知大学が試験会場でした。新幹線から愛知大学の看板は見たことがある方もいるはず。受験票に昼食持参の指示があったので、おにぎりでも買おうと思っていたのですがコンビニが何故か見つからず、ちょっと遠回りしてまで行ってみたコンビニでは偶然おにぎりがほぼ売り切れで、朝からスムーズに事が運ばない。到着すると、愛知大学の前は長蛇の列が遠くまで見える。へえ、こんなに公認心理師になりたい人いるんだ、と自分も受けておきながら思ってしまいました。何だか嫌な予感。

 列の後尾に並んでそのまま移動すると、隣のビルまで行って、また戻ってきて、9時前に到着していたのが、最終入室時刻の9時20分を過ぎてもまだ建物内に入れず、9時40分くらいにやっと入室できました。さて、トイレにでも行って、受験票を用意して。受験票をよく見て見ると、鉛筆は自分で用意・・・。しまった!私の筆箱を開けてみると、いつものペンとマーカーとハンコ。シャープペンや鉛筆って、教室で仕事するときに以外では使わないんですよ。ああ、試験はマークシートだったんですね…久しぶりに昭和な感じ。私の最後に受けた資格試験最終はもう20年も前のアメリカでのBCBA(認定行動分析士)の試験。コンピューターで試験を受けるんですよ。試験場でそれぞれのコンピューターに向かって、クリックする。日本はまだ何十年も前から試験のスタイルが変わっていないんですね、って受験票ぐらい読んでおけよ!読まないんですよね、私。馬鹿だなあと自分で自分に突っ込みながら、今更ながら受験票を読むと「貸し出しは一切致しません」と書いてある。あーあ。しかもスマホは使用禁止なので、腕時計も必要と。普段スマホしか使わないから、腕時計なんて皆持ってないでしょ?部屋には時計がない。愛知大学さん、時計入れようよ。がっかりしながら試験官に「あの〜。貸出しないとは書いてあるんですが、鉛筆がなくて・・・」というと、鉛筆一本と消しゴムを貸してくれました。ありがとう(涙)って、鉛筆一本かい?途中で折れたらどうするんだろう?・・・まあ忘れた私が悪いんだから仕方がないのですが。とほほ。時計がないから時間も分からないし。最初から波乱の幕開け。

 試験の説明が始まると、問題が配られてもまだ開かないでくださいとか、マークシートはしっかりと塗りつぶして、消す時は消しゴムでしっかり消すとか、皆が一斉に始めるまで4、5分待たされたり。みんな、シーンとしながら待ってるんです。そして一斉に開始する。すごいですよね。皆指示に従える。ああ、そう言えば日本の教育はそうだった、と昔の学生生活を今更ながら思い出しました。何でも全員一斉にやるんですよね。気持ち悪い。コンピューター試験なら、自分のタイミングで勝手に始めて、時計もついてて、終わったら即座に「Pass(合格)」とか結果も出る。集団生活が苦手な私のような人、忘れ物の多い私のような人、皆と一緒に一斉にやることに疑問を感じる私のような人には、コンピューターの方が圧倒的に楽なんです。ちなみにそれを「ユニバーサルデザイン」と呼びます。発達障害の人とか、うまく集団適応できてない人とか、どんな人にも合わせやすい教え方だったり、試験だったり。ユニバーサルデザインも、もちろん公認心理師の試験範囲に入っています。ただ、公認心理師の試験は、明らかに配慮がない昭和なままの試験スタイル。結局ユニバーサルデザインの意味なんて言葉上だけで、本当は分かってないということでしょう?・・・なんてね。負け犬の遠吠えです。って言うか、マークシート早くやめようよ。塗りつぶす時間と手間、無駄じゃない?

 試験の内容も、うーん、最初から「分からん」と唸ってしまう問題ばかり。大学でカウンセリングや教育相談の授業も教えてきている心理の専門家のはずなのに、全然分からんのもどうかと思いますよね。そうだよ、結局内容を知っているか、知っていないかではなく、試験に向けた対策をした人が受かるものですよって、また負け犬の遠吠え。そうですよね。しっかり勉強した人が受かってもらって問題はないです。というか、私よりも真面目に勉強した人が受かるべきです。やっぱり試験対策が足らなかったよね。

 お昼ご飯はコンビニでおにぎりが買えずに、レンチン用の長期保存できる「肉巻きおにぎり」を買っておいたら、やっぱりレンチンせずに食べると、硬いんですね。何だか腹に溜まる。昼食後の試験は午前よりもさらに調子が悪い。あーあ。これを読んだ方、「そうそう、公認心理師の試験、受かりました?」なんて聞かないように。

 ちなみに昼食後の昼休み、鉛筆一本なのも、時計がないのも嫌なので、近くのコンビニに行ってきました。すると、私とまるっきり同じものを購入して、私よりも焦ってそうな人物が。やっぱり私だけじゃないよ、忘れ物が多い人。そうだ。頑張れ、世の中の不適合者たち!

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