2013年12月25日水曜日

スクープ:褒めて育てる

 メリークリスマス!!今年も皆様が大切な人と一緒に楽しいクリスマス・年始年末をお過ごしできますことを、お祈り申し上げます! いつも読んで下さっている方、ありがとうございます!
 先日清洲城に行って来ました。清須会議で最近少しだけ脚光を浴びている清須市ですが、平成元年に立てられた清洲城では清須会議で使われた衣装なんかも展示されてました。(ちなみに清須市と清洲城、この漢字で合ってます。なぜ違うのかは私には分かりません。)私の教室も清須市にあるので、地元民として一応チェックしておきました。お城前の公衆便所に入ると、小便器のところに面白いサインをみつけました。男性用の小便器に入る芳香ボールってあるじゃないですか?小便器の中に転がしてあって、小便が当たると消臭芳香の機能がある、あれです。それが入っていたんですが、「芳香ボールを盗まない」というサインが貼ってありました。ええ?と思いません?芳香ボールって無数の人の小便がかかっているやつですよ?誰がそれをつまんで盗んで行くというのか?でも、サインが貼ってあるとうことは、誰かがきっと盗んだんですよね・・・。大体芳香ボールって男性用小便器にしか使えないし、ほとんどの家庭では使えないはず。いい臭いを得たいがために、誰かがそれに手を伸ばして持って行ったとでも言うのであろうか?謎です。
 こういった「禁止」「ダメ」というサインは、よく見かけますよね。しかしABAベースの教育を行う際は、そういった禁止の指示はなるべく必要最小限にしたいものなんです。間違った行動が起こってから「ダメ!」というよりも、ではどんな行動が望ましいのか考え、褒めたりご褒美を与えたりしてそれを増やすことで間違った行動を減らします。間違った行動だけ減らしても、代わりに何をすれば良いのか指定しない限り、結局問題は解決されておらず、違った形の問題行動になって帰ってくるからです。最近のトイレでは、「きれいにお使い頂き、ありがとうございます。」というサインも現れ始めました。「汚しちゃダメ!」よりは良いかと思います。私たちが子どもとのやり取りする際、気づけば「ダメ!」と叱ってしまいがちですよね。コンサルでも、「こんな問題行動があるので、どうしたら良いでしょうか?」という質問の方が、「こんなことが出来ないので、どう教えれば良いでしょうか?」という質問と同じく多く見かけます。本当は良いことをどんどん褒めたいのですが、実際には自分で気づかないうちに後手後手に回って「ダメ!」を繰り返していることもありますよ。こういった悪い癖も、誰か第三者が見てくれてフィードバックしてくれると、わかりやすいですよね。
 私はSCOOP(スクープ:Systematic Carousel Observation of Performance)というデータの取り方を覚えました。この方法では、どれだけ私たちが子どもを褒めて、どれだけ「ダメ!」と言っているのか、数値に換算することができます。(何でもデータにして分かり易くビジュアルにして表現してくれるのも、ABAの特徴です。)この方法では、教える側が「これして」という普通の指示を出すと、「I」 (Instructionー指示)と記号化し、「それしてはダメ!」という指示を出すと、「I -」 (Instructionー指示のマイナス)と記号化します。子どもが指示に従ったり従わなかったりするのも、記号化します。その子どもの反応に対して私たちが取る行動も「P」(Praiseー褒める)、「S」(Specific Praiseー何が良かったか指摘して褒める)などと記号化します。難しい記号化は止めておくとして、こうやってデータとして解析すると、私たちがどれくらいの割合で「ダメ」と行っているのか、どれくらいの頻度で褒めているのか、一目瞭然になります。さらに言えば、指示を出して子どもが従っているにも関わらず、どれだけ私たちが「褒め忘れているか」にも気づかせてくれます。褒めていないのに、「指示に従わない」と文句は言えませんよね。同様に指示を出して子どもが従っていないにも関わらず、何も行動しないのも問題です。指示に従わなければ、(もしできないのであれば)やり方を教えてあげたり、(もしやりたくないだけであれば)しっかりと手を掴んでもやらせたりしなければ行けません。こういった小さなやり取りの積み重ねが、子どもの行動を徐々に変えて行くのです。
 でもよく考えれば、良い行動を褒め、指示に従わない行動を見逃さないというのは、本来の教育では当たり前のことですよね。昔から評判の良い先生は子どもの良い行動を見逃してないはずです。指示に従わない行動も真摯に対処してきたはずです。ABAと言えば、何となくアメリカから来た物で目新しいことを期待される場合もありますが、実際はこういった地味な作業であったり、当たり前なこともするのです。当たり前のことを形にすることも、当たり前のことを「良い」としっかり再認識することも、時には役に立つものです。

0 件のコメント:

コメントを投稿