2013年6月6日木曜日

時間をかけて培うスキル

 しばらくぶりにブログ再開です。2週間以上ですね。アメリカであったABAの学会に参加していたのと、私事ですが心痛いことがありました。この事に関してはまた他の機会にブログで紹介させて頂きますね。これからは、またちょこちょこずつ情報を紹介して行きますので、よろしくお願いします。
 昨日奥田健次先生がまた朝のテレビで紹介されていましたね。今回は15分くらいかけて、しっかりと奥田先生のことを追われていて良かったと思います。「ABAって一体なんなんでしょう?」というような問いかけと回答がされていて、本当にこういった機会で徐々にABAのことが紹介されるようになると嬉しいです。ABAは自閉症関係以外一般的な知名度はまだあまりないですから、奥田先生のような先生の出られるテレビをきっかけに、一般的な興味が増えると良いなあ。ちなみに奥田先生とはアメリカのABAの学会では飲み会の席でご一緒させて頂きました。実はそこで昨日のテレビ放映についてを教えて頂いたんです。気がついたら以前一緒にテレビに出ておられた杉山尚子先生も一緒に席にいて、有名どころに囲まれておりました。特に杉山先生とは毎年学会でお世話になっていますが、お二人とも別にテレビに出られたからと言って変わりなく、「だからどうなんだ?」という感じでしたかね。でも何となくテレビって、ウキウキしません?ちょびっとウキウキ(ちょびウキ?)でテンション上がったのか、調子に乗ってお二人の証拠写真まで撮ってしまい、よく考えれば迷惑でしたね・・・。
 テレビではどうしても華やかなことやドラマチックなことがが取り上げられる傾向があるので、何となくすべての問題が速やかに解決されてしまうような印象になってしまいますよね。テレビで紹介されていたお母さんは、「トイレトレーニングの相談をして他の専門家の方は様子を見ましょうというような事ばかり言われるのに、奥田先生は具体的なアドバイスを言ってくれて、そのアドバイスに従ったらすぐに問題が解決した。こんな事を言ってくれた専門家の方は一人もいなかった。」ということを言っていました。まさにドラマチックな解決です。「問題がある」→「専門家に相談する」→「専門家がアドバイスする」→「アドバイスに従う」→「問題が解決する」というようなイメージでしょうか。まあ基本的にはそういうことなのかもしれません。私もアドバイスをして、同じ内容のことを言われた事もありました。このようにアドバイスだけで問題が解決に向かうことも結構あると言えばあります。
 でも、そう単純にも行かない事の方が実際にはたくさんあるんです。特に私のやっているような療育では「専門家がアドバイスする」→「アドバイスに従う」という部分にかなり時間がかかる場合があります。どういう事ことかと言うと、口でアドバイスされたり説明されて頭では納得できるけれど、実際には簡単に出来るようにならない、時間をかけて体で身に付けてもらわなければ行けない、という事がたくさんあります。例えばテレビで紹介されていた例を取ると、「ただ親が褒めたつもりではいけない。子どもがしっかり褒められたと感じられなければいけない。」というような言われていました。 子どもが指示に従ってくれないというのは、必ずと言っていい程、この「褒める」ということがしっかり出来ていないことが多いのです。しかも、「しっかりと褒められてないです」って言われて嬉しい人なんていませんよね。むしろ「しっかりと褒めている」と勘違いしていることが多いのです。「褒める」ということ一つをとっても、普段から一日中色々な場面で使うような生活習慣の一部と言えるかもしれません。簡単には変えられないんです。自分がどんな褒め方してるか、どれだけの頻度褒めているか、本当に適切な行動の後に褒められているか、実際の所第三者から見てもらってしっかりフィードバックというか指摘してもらわなければ、自覚しにくいんですよ。しかも、一回指摘してもらったところで簡単に改善出来ることではないんですよ。毎日のようにやってみて、指摘を何度も受けたり見本を何度も見せてもらって練習することで徐々に改善して行くタイプのものなんです。自分でやるとどうしても、「私の褒め方って良いの?」「やってみたけど、これって不自然じゃないの?」「やってみたけど別に効果が感じられない」ということが色々あると思うんです。そこで適切なガイダンスができるのが専門家の役目になります。
 人間というものは即席の解決策が欲しいものです。実を言うと、私もその一人です。でも、生活習慣を変えるというような「じっくり型」のも結構面白いんですよ。ゆっくりと親と子どもの関係が改善して行く。問題解決に対してアドバイスしていくというよりは、「育む」、「培う」というイメージです。私は療育でむしろこの方を大切にして行きたいんです。例えば書道を習いに行って、上手な先生から上手なアドバイスされるのも良いですが、それで突然書道が上手くなったりしないでしょ?毎日やって徐々に上手くなるものです。療育の仕方も徐々に上手くなるタイプのものなんです。私の所に相談に来て頂くお客さんも、月に一回だけとか、週に一回だけと言うのを希望される方も多いのですが、実は本当の良い所、じっくり育てる部分は残念ながら味わえないのかなと思います。私が「出来るだけたくさん来て欲しい」というのはこういう事です。

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