教育で行き詰まった(質問への返答)

 質問をいただきました。ありがとうございます。また、投稿という形で返答させて頂きます。
 「(4歳児が)動作模倣、音声指示、音声模倣(五十音順)まで進みましたが、一行に3文字以上に進みません。なにかしら突破口があれば、ご伝授お願い致します。」という質問です。残念ながら「一行に3文字」というところがよくわかりません。音声模倣が3音までできる(おかし、ほしい、等)ということですかね。
 色々教育をしてきて先に進みづらいというか、天井にあたったというか、これまではそれなりに学んで来たけれど、学ぶスピードが落ちて来たとき等、そう言う時もありますよね。しっかりとした教育をしていても、そう言う事はあります。だいたい学び方は、いつも単純に右肩上がりという訳ではなく、時には学んでいないように感じることがあるのが普通です。そう言う時に、第三者の目線って大切ですよね。自分が気づかずにおかしている間違いに気づいてくれる。ええ、成長してるよ、って言ってくれる場合もあります。自分で解決しようとする場合、ちょっと他の事をしてみたり、その事につい考えないようにしていると、しばらくすると「ああ、こんな事をしていたから先へ進めてないんだ。」って気づく場合もあります。
 この質問者の場合については詳しくは分からないのですが、ちょっと目線を変えた療育にしてみるという手もあります。例えば、椅子に座らせて「あ」「い」等という五十音を模倣することを教えたのであれば、逆にそういったやり方を辞めて、例えばお菓子が欲しいときに、「ちょうだい(4音)」と言わせるとか、外に行きたい時に「ドア開けて(5音)」と言わせるとか、生活の中でだけ教えるというように、教育の方向性を変える事も良いかもしれません。え?それぐらいはもうやっているよ、って?これがやり方によって色々効果に差が出ます。例えば、上手い人がやれば遊びの中だけで、歌を歌って歌詞を言わせるとか、踊りを踊って「イエーイ」と言わせるとか、お笑い芸人のギャグの真似をさせるとか、遊んでるだけでかなりの音を出せるようになりますよ。もちろん子どもによってはそう簡単に遊びに乗ってこない子どもとか、椅子に座ってやる方が断然やる気があがる子もいるので、あくまでアイデアとして取ってください。
 でも、毎日やってると何が良くて何が悪いのか自分では分からなくなる事もありますよ。似たようなセラピーの経験のある友達の方に見てもらうなんてことも、良いかもしれません。ただし、この質問者のお子さんの場合、模倣や言語指示など、ある程度の指示には従えるようになってきているので、いずれにせよこれからその学んだ事を色んな場面で現実的に使えるようにすることが必要になってきます。 徐々に教えた行動を日常生活で使えるようにしていくというのは、大切です。

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