第4回オンラインABA講座:絵本の読み聞かせ

 第4回の講座は、絵本の読み聞かせにしました。絵本って楽しいですよね。繰り返し読み聞かせることによって、言葉のリズムを教える良い機会にもなりますし、本を読む楽しみを教えることにも繋がります。他の教材と同様ですが、絵本も読み聞かせ方によって子どもの「食いつき」と言うか、興味の持ち具合も随分変わってきます。上手な先生が読まれると、本当に引き込まれます。私は絵本の読み聞かせの専門家ではないのですが、発達障がいを専門に教える立場として、そしてABAの専門家という立場から、特に絵本に興味のない子どもにどうやって読み聞かせをするのか、今回は読み方例とその説明を紹介させていただきました。
 絵本の読み聞かせは随分と前から一度オンラインで紹介したいとは思っていた題材です。これがなかなか実現できなかったのは、絵本の出版社からの承諾を取っていなかったからです。当然ですが絵本には著作権があり、読み聞かせをするには出版社や著者からの承諾が必要になります。ただ、オンラインで使うとなると、承諾してもらうのは難しいかな?大体からして、それって誰に連絡を取れば良いの?という疑問も含めて、何だか面倒臭くなってきて、その内に「まいっか」と、なかったことにしてしまう悪循環。そのまま時間が経ってしまっていました。
 結論から言うと「著作物使用許可申請書」なる物が世の中にはあるんです。これに書いてファックスで申請できるんだそうです。申請書はオンラインで手に入り、オンラインで出版社のFAX番号を調べ、送る。・・・意外と簡単ですよね。無知って恥ずかしい。今でもファックスって使うんですね、と思いながら、年甲斐もなくちょっと恥ずかしくもドキドキするので、他の人に頼んでしまいました(裏技)。やっぱり断られたらガッカリするので、3社ぐらい送っちゃおう。人生勉強だと思って、やっちゃえ、やっちゃえ。ダメなら、ダメな時ですよね。
 驚きです。出してその日の内に電話がかかってきました。何となく返答はすぐに来ないように勝手に想像していたのですが、3社全て即時に反応をいただいて、しかも「大丈夫だと思います。後でFAXで正式返答します。」と即答されるところもあり、なんて素早い対応なんでしょう。しかも出版社によっては、「期間はどれくらいですか?作者への謝礼はありますか?こういった申請が初めてなので、著者に連絡するのにそれぐらいの情報は確認したくて」など丁寧に色々と質問していただいて、これまたビックリ。しかも、「(竹島の)ウェブサイトを見たんですけれど、今開けなくて・・・」またまたびっくり!そう言う申請は今まであまりなかったのか?それでも柔軟に対応するなんて、ああ、世の中には大人な対応をする人たちもいるんだ・・・。出版社の人をみくびっていた私。また世の中について勉強させていただいた。丁寧な対応をしていただいた出版社の方々、ありがとうございます。
 ちなみに私の教える教室で就学前のお子さんですと、生徒さんの中で絵本が好きになる確率は、ほぼ100%に近いと思います。教室では週2回以上読んだ子(しかもご家庭で保護者も読まれた方)に限れば、「ぼぼ」ではなく100%と言い切れます。私もABAを始めた頃は、絵本を子どもが好きになると言うことを知りませんでした。でも、好きになるんです。教室を見学される方の中にも、「こんなに長い間絵本で座っていられるんですね」と言われることがあります。しかし、紹介されるような読み方で、時間をかけて少しずつ読んで行くことで、変わってくるのです。絵本が好きになると、褒められたからではなく、楽しいから席に座ることができるようになりますから、他のことが教えやすくなりますし、集団での教育が格段にやりやすくなります。ぜひ試して見てください。
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